プランサーバー物語 高気密・高断熱への挑戦

スーパーウォール工法との出会い

本当の良い家とは何かと世間に知らしめるのに、小さな地場工務店の能力に限界を感じていたころ、大手建材メーカーのトステムから高気密住宅、スーパーウォール(SW)工法の技術提供の話がありました。

それまでいろんな工法を研究しましたが、最も納得できる工法でした。

大断面構造用集成材のように、含水比15%以下の構造材を使わなくても、気密パッキンが木の痩せを防いで気密を保ってくれるという優れものでした。

これなら在来工法に組み合せて先貼りシートの煩わしさも無く、高性能住宅が造れると確信しました。

平成9年、初めてのSWの家が完成しました。

C値=0.48、Q値=1.89の驚くべき性能を、いとも簡単に出したのです。

 

C値・・・隙間相当面積、家全体にある隙間面積を延べ床面積で割ったもので、この数値が小さいほど気密性が高い。

 

Q値・・・熱損失係数、室内外の温度差が1℃の時、家全体から1時間に床面積1㎡あたりに逃げ出す熱量のことを指す。

小さいほど断熱性能が高い。

 

次世代省エネルギー基準 平成11年 (広島県 Ⅳ地域)

C値=5.0c㎡/㎡   Q値=2.7W/㎡k

 

この家は10年以上過ぎた今でも性能を落とすことなく快適に使われています。

SWパネルは少々割高ですが、大手建材メーカーの広告支援はありがたかった。

その上高気密住宅の家の近所で、それを体感した人が高気密住宅を建てるといった現象が起き始めました。

すでに高気密住宅のノウハウを持つわが社はすぐに備後地方で一番のSW建築の実績を持つようになったのです。

それでも思うようには普及しません。

それどころか高気密住宅の時代はすぐに来ると思っていましたが、日本はバブル崩壊で、安ければよいという時代に突入してしまいました。

わが社も低コストの試みをしたが、高性能住宅の低コスト化には限度があります。

少々高価でもはるかに快適で、省エネの快適住宅も体感したことの無い人には売れませんでした。

それは人間が視覚優先の動物、目に見えるものは簡単に信用するが見えないものは無視する特性があるからではないでしょうか?

高性能住宅を造るには、基礎、骨組み、断熱といった完成すれば見えないところばかりにコストがかかります。

ましてや、住みごこちは実際に体感しなければわかりません。

C値が1.0だ、Q値が2.0を切れるとか言っても、ほとんどの人には理解していただけません。

理解できなければ造ろうとしません。

豪華な見栄えより、快適な住みごこちのほうがはるかに価値があると思えるのに貧相な骨組みと断熱でも、豪華な内外装と豪華な水廻りに目を奪われて、見栄えの良い家づくりに憧れます。

それでも我々の造る家は格段に進歩しました。

応用で、増改築でも断熱改修ができるようになったのです。

あとはその快適さを知らしめる方法を考えるだけです。

ページのトップへ